「直訳では伝わらない意外な数学英語たち」著者による数学英語の話

テレビのCMで”I have a sweet tooth” は「甘党です」という意味だと初めて知った人は多いのではないでしょうか.直訳は「甘い歯を持っています」になります.味を感じるのは舌なのにこんな表現があるのは意外ですよね.実際,直訳では伝わらない意外な表現はどんな言語にもあり,もちろん英語にも,その中の数学用語にもたくさんあります.その中のいくつかをエピソードを交えながら紹介します.

実施日時

2022年8月6日(土) 10:00 – 11:00

プログラム紹介

 IB(International Baccalaureate 国際バカロレア)という教育プログラムは,インターナショナルスクールを中心に世界中で採用され,最近は日本の学校にも広がり始めています.私はこのIB教育を行うインター校を併設し,帰国生受入れを主たる目的とする中高一貫校に長年勤めていました.その時代にわが子をそのインター校に通わせ,教える側と学ぶ側の立場からIBの数学を研究してきました.
 その後は2年ほどimmersion program に取り組みました.これは学習者を第2言語だけの環境にどっぷりと「浸す」教育法です.私が経験したのはpartial immersionという方法で,米国人や英国人の教師とペアを組み,同じ数学の授業時間の中で,外国人教師による海外現地校のような授業と私の日本語補習校のような授業を混在させるというものでした.
 CLIL (Contents and language integrated learning 内容言語統合型学習) は第2言語で教科内容を学ぶ(教える)という教育法です.このCLILには2種類あり,英語の教師がその授業の中で他の教科内容を教えるSoft CLILと,教科担当の教師が1年を通して教科内容を英語で教えるHard CLILとがあります.私の実践は後者のHard CLILに当たり,英語のテキスト,ウェブページ,動画,クイズ,音声読み上げソフトなどを多用し,バイリンガルで数学の授業をしています.
 以上の教育プログラムは,日本でも少しずつ広がっていくものと思われます.私はこれらの経験をもとに7年間書きつづってきたブログをまとめ,「数学も英語も強くなる!直訳では伝わらない意外な数学英語たち」(技術評論社2022年5月)を上梓いたしました.「意外な数学英語たち」に出会って,その意外性を楽しんでいただければ嬉しく思います.

登壇者

  • 馬場博史 先生(ドルトン東京学園中等部高等部指導教諭)

参加者へのメッセージ

数学と英語の「二刀流」をお楽しみください.